医師コラムvol.12
関節の「痛み」や「こわばり」ありませんか?
桑名市総合医療センター
桑名東医療センター
膠原病リウマチ内科顧問
松本 美富士医師
「リウマチ」はどんな病気かについて、日本では誤解が多いのが実情です。リウマチについて説明しましょう。リウマチの「リウマ」という言葉は、ギリシャ語で「流れる」ということを意味します。紀元前400年ごろは病気の原因として「脳から出た悪い液体が流れ出て関節や筋肉を経て体中に移っていく病気」があるとして、「リウマチ」と言う医学用語が作られました。それ以来、関節や筋肉に痛みや「こわばり」がみられる病気を、全体としてリウマチ(リウマチ性疾患)と言われ、数十種類以上の病気があります。
日本では多くの人たちが、その中の「関節リウマチ」だけを単に「リウマチ」と呼び、高齢者の病気と思っているのが現状です。リウマチは小児を含め、どの年齢層の男女にも起こることがある病気です。最近の医療の目覚ましい進歩により、発病早期に正しい診断を行えば、確実に治療が可能となり、他の病気で言う「完治」と同じ状態まで治療できることがしばしばです。すなわち、「ぼやのうちに確実に火を消すこと」がとても大切な病気です。
リウマチという病気を正しく理解し、もし関節の痛みやこわばりが一定期間みられるようでしたらかかりつけ医に相談し、桑名東医療センター膠原病リウマチ内科を受診してください。三重県は他県に比べて、リウマチ専門医療を提供できる内科医が極端に少ない中で、リウマチ担当医の3人体制で完結型のリウマチ診療を行えるのは桑名東医療センターのみで、北勢地域、三重県下のみならず広く県外からもご紹介いただいております。